ワープ


僕らの帰り道は、途中まで一緒だ。

店長である ジョイナーは、

カフェでの 諸々を 二人の共通の乗り継ぎ駅 京橋の居酒屋で 報告してくれる。



ところが 少しばかり 二人の酒量が 違うので、 

ジョイナーは いつも 飲み足りない・・


そこで、瞬間移動して 僕の最寄り駅にある お気に入りの立ち飲みに 行くことになる。


そのトリックは、つまり こうだ。


彼女は、僕と別れて、

家に 帰るつもりで ホームの反対側である 自分の乗り場へ 歩いていく。


そこに 電車が 来ると、魔術師の血が騒ぐ・・

同じ電車の 離れた車両に 扉が閉まる寸前に 飛び乗り、

さっさと改札を出ていく 僕の ずいぶん後ろから(後方車両なので)改札を出て、

馴染みの店に 一人で 行くのである。



その日は たまたま 僕は 電車を降りてから トイレに行き、

しかも、小用ではなかったため 時間が かかり、

トリックを 見破ることとなった。


ま、付き合いの悪い 僕が 申し訳ないのだが・・